だれにでも多少は口臭があるもの。ただ、まったく無頓着な人がいる反面、気にしすぎる人もいて、正しくとらえている人はそれほど多くないようです。ひどい口臭は対人関係に影響を及ぼしますが、いっぽうで病気を発見する手がかりにもなります。自分の口臭の原因と程度を知り、それに応じた対策を講じることが大切です。
口の中には何百億個という細菌が常在しています。それが口中に残ったたんぱく質や脂質を分解すると、悪臭を放つ成分が生み出されるのです。これが口臭の原因になります。
まず、唾液の分泌量が少ないとき。通常、口中の細菌は唾液によってきれいに洗い流されるのですが、起床直後や空腹時、緊張時など唾液の分泌量が減ると、細菌が増え口臭も出やすくなるのです。また加齢に伴っても唾液の分泌量が減ってくるため、高齢者に口臭が発生しやすくなります。
いっぽうで、病気が原因の口臭もあります。これは原因を突き止め、改善する必要がある口臭です。原因となる病気の約8割は、口の中の問題で占められています。多いのは歯垢。磨いていない歯の表面についている、ベタベタした物質です。さらに歯垢がたまって歯肉に炎症がおきると、歯と歯肉の間に隙間ができ、ますます細菌が溜まりやすくなります。虫歯もひどくなると、匂いを発します。
歯だけでなく舌苔も口臭の大きな原因です。鏡の前で舌を出してみてください。白い苔のようなものが表面についていたら、舌苔です。これも細菌の温床となるので、こまめにケアをする必要があります。
病気が原因の口臭の場合、その病気を治療することが先決です。
口の中の原因で考えられる場合は、歯科医を受診し、歯肉に異常がないか、虫歯が無いかをチェックしてもらいましょう。
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